忘却

思い出の続きがあったらいいね

そんな妄想ばっかを大事にしてる

懐ってる　嗚呼

それじゃあ浅い後悔も、変わらない日々に淡々と薄れてく

これでいいんだろう

君が嫌いな世界の全てをほどいてあげたいな

僕はこのまま歩いていくよ

声も形も知らなかった

綺麗事ばっかで反吐が出そうさ

君がいた証なんてもんはただの詭弁さ、そうだ

無口なやつだったから

何を思っていたか殊更わからないし

それでいいんだろう

君が選んだ世界の匂いや、彩度も知りたいな

それでも夕が終わっていくよ

一つだけ、君が好きだった色

藍と茜が馴染んでいって

瞬いている間に夜になった

「本当は全部嘘でした」って笑って教えてよ

ほら、僕も誰も怒りはしないよ

そういうのではないか

嗚呼

「時間が戻ればいい」なんて

何をするでもないけどなあ

あるべきとこに収まるように

この曲も終わっちゃうぜ？

君を苦しめた世界の全てを

ほどいてあげなくちゃ！

僕はこのまま歩いていくよ

君の名前も知らなかった

愛も勇気も過去もこれからも

そのどれもに傷ついた君を知らないままで！

俯いてるんだ

忘却、追想