駅前の公衆電話

駅前の公衆電話に

小銭をそっと滑り込む

鳴り響くトーン　途切れない

君の声を待っている

繋がらないままの時間が（時間が）

心の中で揺れている

"Stay with me"と叫びたくて

ガラス越しの夜に消えた

雨に濡れた歩道の影

傘を持たない私だけ

わがままだよね　きっとね

でも今すぐ会いたい

優しさに甘えた　あの日を

何度も思い出す

届かない声が響いてる（響いてる）

遠く離れた君の街

"Hold me tight"と願うだけで

指先が震えていた

冷たい受話器を握りしめ

小さなため息が漏れる

繋がることのない夢

心にしまい込んで

本当は素直に　言いたくて

「好きだよ」の言葉を

駅前の公衆電話から（電話から）

届かない愛を叫んだ

"Don't let go"とつぶやいたら

コール音だけが響いた

時計の針だけ進んでく

二人の時間は止まったまま

寂しがり屋の私でも

一人きりを選んだの

ガラスに映る　涙の跡

夜風が吹き抜ける

君の名前を呼ぶ声が（呼ぶ声が）

夜の闇に溶けていく

"Forever yours"と信じたまま

駅のホームで泣いていた

最後の小銭を握りしめ

もう一度だけ繋ぎたくて

優しさと　後悔の

狭間で揺れている

繋がらない電話の向こう（向こう）

君の笑顔を探してる

"Always with you"と願いながら

夜明けを一人歩いてく