夜を越える

白い息を攫う風は

未知の香りまとい

記憶誘う 遠くの声

やがてくる季節告げた

懐かしい日にまどろみ

失えばまた こがれて 叫ぶ

やさしい残酷な歌がわたしを変えていく

立ち止まれば　頬を冷ます　雪の欠片

恐ろしい鮮烈な歌がわたしを越えていく

幼い日の夢　砕けても　まだ瞳は閉じてはいない

傷つくまま　目を逸らして

眠っていたいけれど

欠けない月が嗤ったまま

手放すことを許さない

懐かしい人　まぼろし

手をとられ歩んだ日を 探す

なんども・・・

美しい残酷な歌がわたしを変えていく

立ち向かえば　頬を削る　雪の欠片

恐ろしい鮮烈な歌がわたしを越えていく

幼い日の夢　砕けても　まだ瞳は閉じてはいない

まだわたしは負けてはいない

いつかの日を帯びた風は

冬の香りまとい

なぞるように　歌い告げる

やがてくる季節を