Letras
きっかけは誰かのゲーム実況
見ているうちにそういっそう
と自分もやりたくなってきた
いや、やらなきゃいけないと思ってきた
次の日チャリでgeoに押しかけ
手持ちの有り金はたいて
本体とヘッドセット買い上げ
家帰ってすぐに立ち上げ
Apexは初めてのfps
キルで聞こえるレクイエム
自らやってみてわかったことは
実況者ってマジでえぐいエイム
最初はほんと弾が当たらん
山勘で撃ってバックすっからかん
リコイル制御に勤しむことで
生き延びる これは権利で義務
はいよ、設置したジップライン
ついてくるかは自分次第
変幻自在の神エイムで
量産していく変死体
Fpsの新時代
Apexのつくる未来
を見たい ユーザー代表の
俺から送る産祝い
このゲームの「決定」は✕ボタン
魯山人のような気難しい仕様
とたんに問われる×の意匠
X=拒否 だったbeforeには戻れない
カジュアルに集まる爆発的な
競技人口 だから1人でも
マッチングの待ちがマジで短い
都市銀行 とは大違い
レベルが自分とほど近い
人とだけマッチするシステム
試合の連続で初心者を
勇気づけるシューティングゲーム
幾度もプレイヤー同士によって
立ち上げられる戦闘の流れ
波打ち際の落書きのように
儚く美しい 一瞬の成り行き
感情を揺さぶり揺さぶられ
能動と受動の循環の中で
新しい身体を獲得する瞬間
が一番生を実感する
色とりどりの命を看取り
ただ強く賢いものが生き残り
チャンピオンをかけた長い道のりで
笑顔で終わるのはほんのひとにぎり
ゲームにおいて本当の死とは
ぼくらがゲームに飽きることだ
いつかこのゲームも本当に死ぬだろう
その瞬間まで見守りたいと思う
Written by: 凜太郎 岡藤