モノクローム

昔に描いたこの世界はどうだい

雨が滲んで形も分からない

言葉の裏側を読まされる日々

音のない悪意に呑み込まれそうで

大人になれば強くなれるはず

誰からも愛されると思ってた

都会の喧騒に裏切られて

心を6帖にしまい込んだ

誰の声も響かなくて

白紙のキャンバスさえも黒く見えて

凍りついたこの部屋の中で

交わした約束 覚えてない

ずっと大事にしていた

今頃気づいたこの世界はどうだい

雨に打たれたモノクロのパレット

自由が欲しいからと毒を吐いた

孤独を愛してると思ってた

本当は誰よりも愛が欲しかった

悴んだこの手を温めてくれよ

もういっそ 息を止めて

何かを信じ愛せないならばそれがいい

明日を描く ひと雫の勇気

探そうと伸ばした震えた手

君の声を辿りながら

白紙のキャンバスに色を滲ませて

少し寒いこの部屋の中で

交わした約束 君の声

今、時は動き出す