गाने

不規則な蛍光灯
見え隠れするモラトリアム
鍵の開かないドア
スコープ越しに見えた劣等感
逃げ込む毛布の中
昨日の僕の抜け殻
画面で笑う彼にあってこの心に無いもの
分からない
分からないんだ
分からない
髪も爪も、息をするだけで勝手に伸びていくけれど
愛も夢も、息をするだけでこの手に入るのなら
もう何もいらない
変わりたいと叫んだって
僕はシュレーディンガーの猫
誰かに見つけて欲しくて
今夜もあの月に歌う
愛されたいと叫んだって
あなたにもらった愛さえも
部屋に閉じ込めてしまっていた
きっとずっと僕は
此処に居て
何処にも居ない
残り10%バッテリーで送る言葉は明日の僕に宛てた決意、誓いに似た鎖
途中で止まるあの歌の続き
繰り返し聴こえる耳鳴り
この心臓が刻むアンダンテこの衝動からは逃げられないんだって
愛されたいと叫んでいた
その声を僕は知っている
部屋に閉じ込めていたのは
きっとずっと僕が
見ていた僕だけだった
コンマ一秒後の僕に告げる
正解と不正解の間で藻掻いて
出した普通という名の回答に縋って
蓋を開けてみれば中身のない言葉を着飾って
努力賞なんて書いてある
埃被った紙切れを眺めて
束の間の休息と歌えば
起き上がれない程に癒着した怠惰を恨んで
足りないものを羨んで
一体何になる
一体何ができる
あと少し
生きていられるなら
この声を枯らせ
変われないと叫んでいた
僕はシュレーディンガーの猫
部屋に閉じ込めていたのは
きっとずっと僕が愛している
僕だけだった
Written by: satokento, 夜が明ければ
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