夜のドライブの続き

だまって 車を走らせて

 頼りなく 強引な 夜のドライブ

 ちいさな余韻についていこうと

 はじめて きれいに 恋におちたあの日

 やっとの想いで 見つけたと信じたくて

 祈るように そっと 何度も思い出した

 手をつなぐよりそばに 見つめ合うよりすぐに

 うまく言えないまま となりにいられる気がした

 だまって 車を走らせて

 醒めないふりした 甘い夜のまんなか

 BGMで 流れてくるのは

 昔よく聞いた おまじないのうた

 やっとの想いで たどり着いた気がした

 魔法も 偶然も さらさら融けていくから

 そうやっていつも 見透かしているように

 たりない音に 想い委ねるように

 やっとの想いで 唇をまたいでいった

 言葉は届かず ゆらゆら漂った

 薄まっていく夜に 輪郭は要らなくて

 あなたはやさしく 困るように 笑った