ただ抱き合って

例えば今日 この命が

尽きるとそうわかっていて

思い残さないよう

多くを求めてしまう

僕という男はどうやら

自分が思う以上に

酷く傲慢で強欲で

どうしようもないんだ

汗まみれのあの日のように

純粋であれたらな

錆び付いた心を今 洗い流して

ただ抱き合って

笑い合えるような

そんな当たり前のこの毎日が

何より尊くて 何よりも幸せ

君だってそうでしょう

目を凝らしたって

手を伸ばしたって

掴めない形ないもの

胸のずっと奥に しまい込んで

さあ 行こう

幸せという不確かで

曖昧な言の葉は

今日も 明日も 僕らを蝕んでく

ああ 何かと 向き合うそれだけの

退屈で素晴らしい日々を

もがいて もがいて もがいて

ただここにあって

ただ真っ直ぐで

果てないこの長い旅路を

ときに雨に打たれ

風に吹かれて

夢中で走り抜ける

強く輝いて

全てを手にして

失うものなんてないような

大それた夢などない

いつか辿り着ければいい

君のもとへ

ただ抱き合って

笑い合えるような

そんな当たり前の この毎日が

何より尊くて

何よりも幸せ

君だってそうでしょう

ただ愛しくて

ただ恋しくて

ずっとそばにいたいから

他になにもいらない

ただそれだけでいい

今日も明日も

ただ 抱き合って