ネバーグリーン

無邪気な瞳で ボールを追いかけた

あの日の僕は今 どこにいるの

いつもの駅の2番ホーム

時計気にしながら 列に並ぶ

すこし染めた髪色

派手な寝癖も 直せてないままの姿

電車の窓に写ってた

好きなものを嫌いになり

嫌いなものが好きになる

忘れたくて 忘れられないこと

ひとつひとつが

いつかは消えていくはずなのに

僕ら今 過ぎて霞む季節に

「もう一回」って音を込める 嗚呼

白い世界まで

飛び込んで行きたいの

そしてまだ 傷つかない答えを

もうちょっとだけ 探してるのは

まだ夢が醒めないから

道端で死んだカラスを見ても

何も思わなくなったのは

いつからだ

きっとみんな"普通"を願ってる

「言わなくたってもう分かるだろ」

なんて

そんなんじゃ分かんないよ

僕だって お前と同じ人間だって

言えたら楽になれるかな

優しい人になれますように

優しいだけにならないように

信じるから裏切られるんだって

独りの夜は 泣きそうになるけど

いつまでも 僕はただ

子どものままでいたい

ほんとうのことなんか

知らなくていい

何も無いのは

なんでもあるってことなんだ

きっともう 戻らないことだって

分かっていても 願ってしまうなぁ

"大人"になりたくないよ

君はきっと気づいてたんだ

「またね」じゃなくて

「さよなら」だって

失わないと分からないことも

山ほどあって

何もしてあげない方が

ほんとの愛と呼べる

こともあるのだと

もう少し早く 知れたら良かった

僕らもう 過ぎて霞む季節を

「もう一回」って惜しみはしない

嗚呼

過去の自分からの手紙は

破って捨てたんだ

いっそほら

植木鉢の中から飛び出して

青くは萌えないから

美しく朽ちていくよ