待ち合わせには遅れてもいいよ

19時を回った時計 僕はスタバの前にいて

人ゴミを眺めながら君が来るのをひとり待っている

ポケットのスマホが震えて「ごめんね 少し遅れるね」

「構わないよ 慌てないで」返事をうって途方に暮れている

待ち合わせまではとても長かったのに

君との時間が瞬く間に短くなってゆく

少しだって早く君に会いたい僕と

少しだって準備に時間をかけたい君と

食い違ってはいつでも無口になる

結局は互いを想っているだけなのに

苦労して作ったはずの前髪を君は乱して

人ゴミをかき分けては僕のところに走ってやってくる

待ち合わせまではとても忙しなかったと

赤らめた顔に苛立ちはどこかに消えていった

少しだって早く君も会いたい中で

少しだって綺麗に飾った健気な姿

分かりきってるいつでも僕はバカだな

結局は君を想っているだけなのに

少しだって早く君に会いたい僕と

少しだって準備に時間をかけたい君と

食い違ってはいつでも無口になる

結局は互いを想っているだけなのに