人魚姫のうた

いつの間にか過ぎ去ってた

夏の空気

ゆるやかに風が靡く

私だけが透明な世界

いつものこと

気怠げな空の白さと

青すぎる海の音と

半分この世界だけが

嬉しかった

いつからかもう忘れ去ってた

前を向く強さを

夏の終わりにふと現れた

キミを思い出す

果てしなく遠い

泡のように溶ける思い出に

誘われて

キミの姿にすべてを奪われた

少しだけ高い歌声に

紅くなる頬に

息をするように恋をしてた

人魚姫のうた

いつの間にか過ぎ去ってた

青い春に

さざ波がゆらめいてる

何もかもが透明な世界

怖くない

淋しさにまだ囚われている

暗く深い夜に

手を伸ばせばもう届く場所に

自由があるから

果てしなく遠い

泡のように溶ける思い出に

誘われて

キミの姿にすべてを奪われた

少しだけ高い歌声に

紅くなる頬に

息をするように恋をしてた

人魚姫のうた

人魚姫のうた