急接近

君の姿を見るために　行先の違うバスに乗る

窓の外眺めてる　横顔を盗み見る

一度だけ　急接近　急接近　急ブレーキで急接近

君がよろけて　僕の足を踏んだ

痛いけどハッピー　謝る君に　きっと僕は変な顔でうつむいてた

それから僕らは顔見知り　挨拶すりだけの顔見知り

窓の外眺めてる　横顔を変わらず見る

二度目の急接近　急接近　満員の客が押し寄せる

君の鞄が股間を直撃

痛いけどハッピー　謝る君に　僕は少し涙目で笑いかえした

彼氏は今はいないみたい　洋楽ポップス好きみたい

耳をそばだてもれてくる　情報をかきあつめ

三度目の急接近　急接近　彼女が僕に近づいて

「いつも一緒ですね　こないだはすいません」

最上級のハッピー　バスはまたもや急ブレーキ

僕は倒れる君を支えてる

このまま世界がとまって　しまえばいいと願うけど

そうじゃなくても　二人の距離は0.1ミリ

ここから何気ない話して　友達の一人になるんだ

窓の外眺めてる暇なんて　ないくらいに