春の終わり、六月の夏

悲しくはなかった

 継ぎ接ぎの日々に 雨が降り注ぐ

 どうでもよかった

 蹴りあげた石が 坂を転がって

 まだ まだ 終わりじゃない

 都会の夜空に星は見えない

 から まだ 今日もまた

 ありのままを見せず横になる

 過ぎてく時間に逆らえず

 気がつけば春が終わっていた

 夏の香りに惑わされた僕は

 ただ  ただ  泣いていた

 過ぎてく時間に逆らえず

 気がつけば春が終わっていた

 夏の香りに惑わされた僕は

 ただ  ただ

 抱いた不安に抗えず

 青すぎた春に身を任せた

 六月の風 吹かれていた僕は

 ただ ただ  泣いていた