Слова
自轉車こひで坂道を登る
かかつた橋渡れば君のいる町
見上げれば空を旅する雲が
流れて風が髮を撫でてつてた
本を片手に木陰に坐つた
君の横顏見て胸が鳴つた
影が歩く其の時間さへも
一瞬のやうに思つたんだ
言葉なんて數へる程しか
竝んで坐る二人の時間はすぎる
空が茜色に染まらないやうに
もう少し此のままで
幼い日交はした約束を
君はまだ今でも覺えてゐる?
照れ臭さうにレンゲの花束を
くれた君が可愛いくて
ずつと先も二人でゐられるのなら
歳を取る君を側で見てゐられるのなら
繋いだ手がシワシワに成るまで
ずつと君を
言葉なんて數へる程しか
竝んで坐る二人の時間はすぎる
目が合ふと微笑む君の事が
たまらなく愛しいんだ
言葉なんて數へる程しか
竝んで坐る二人の時間はすぎる
空が茜色に染まらないやうに
もう少し此のままで
Written by: 千歳