まるめろ

まるめろ

まるめろの実が実る頃　乾いた風がしみわたる

夕暮れの路地でぽつん　染まる手のひらを眺めてる

世の中に背中を向けて　たどる景色は素敵だろう

そんな風に誰も夢見て　ため息を繰り返す

月のよなまるめろの実は　言葉もなにもないけれど

ひとりぼっちの帰り道　季節は巡り来ると知る

私がはいたため息を　あなたが風に変える

ありがとう　ほら胸の風車が静かに回り出すよ

信じすぎると怖くなる　満ち欠ける心の時も

ただだまって話を聞いて　あなたは風に揺れる

恋を知るあなたのそばで　恋が散るあなたのそばで

見上げた枝先、指の先　まるめるの実が揺れる