白い足跡

雪が積もってゆく ため息がそっと溶けてゆく

二人残した足跡は きっともうすぐ見えなくなるだろう

大事なものはちゃんとこの瞳に

映るはずだと思っていたのに

この空を仰いだ

閉じた瞼の上にそっと 雪が溶けていった

あなたを好きだった

すごくすごく好きだったこと

今更 胸動かす

書きかけた手紙をそのままで時は過ぎてく

想いが言葉を超えたときに ひとは涙流すのでしょう

あなたがくれたひとつひとつ

この胸の奥に抱きしめて

この空を仰いだ

閉じた瞼の上にそっと 雪が溶けていった

あなたを好きだった

すごくすごく好きだったこと

今更 胸動かす

目の前に広がる白い道をひとり歩いてゆく

冷えきったつま先から

あなたに告げたい「さよなら」に代わる言葉を探しながら

白く色付く街

二人で歩いたあの時と同じで綺麗だね

あなたが好きだった

世界で一番好きだったこと

まだここで光ってる

煌めく銀世界

見上げた空から舞い落ちる 雪にキスをした

瞬く間に消えた雪 少し熱くなった口唇

あなたを想い出すよ

そばにあった温もり

今更胸動かす