センリツ特急

ご乗車ホームなら

2番線で佇むSide by Side

揺れる半地下 午後の3時半

心地悪さ そこはかとなく伝播中

へばりついた汗纏って

蝕まれ倦怠感

皆悶う日差し 目眩絶え間なく

そこに着いた 暫時言葉失った

有り得ん すし詰めの特急

いやに光ったメタルボディ

かつ寸分も狂わぬダイヤ

地獄行き 告げるドアが開く

そしてセンリツの車輪が

煙上げ走るよ

個人の阿鼻の叫喚さえ

ガタゴトで塞いでしまうよ

連れさって 連れてって もはや

沢山です 逃げたいです 僕ら

独断で そりゃ無いね

連帯で道連れの旅

この先進路は

曲がる曲がる曲がる曲がる

曲がる曲がる曲がる曲がる

曲がる30度

言わずもがな

距離感で息詰まる空間さ

薄い酸素が呼吸奪う中

次の瞬間 惨事に目を疑った

本体エンジン 異常発生

超スピード 列車が走って

パニクった もろとも全員

瞬時に減速で一時停止

あってはならぬ大問題

密なまま地下に閉じ込められ

止まるも地獄 行くも地獄って

なんつーザマだ 計算外

(平和ボケした奴らが笑う)

ここで豹変して暴走すりゃ

猟奇たる殺戮車

おっといけねえ口が滑っちゃうし

程なくして密室は走り出した

センリツの調べが奏でるレクイエム

タチがわりいぜその冗談って

御伽話ではないから

連れさって 連れてって もはや

沢山です 逃げたいです 僕ら

独断で そりゃ無いね

連帯で塵になるまで

センリツの車輪が煙上げ走るよ

予測不能 奇天烈自在に弄ぶ

線路辿れば

もうすぐもうすぐもうすぐもうすぐ

もうすぐもうすぐもうすぐもうすぐ

曲がる曲がる曲がる曲がる

曲がる曲がる曲がる曲がる

曲がる30度