道導

闇の中に溶けてゆく

明日へと続く筈の地図

満ち欠ける月の光を借りて歩いてゆく

暗い部屋の隅っこで

うずくまり溜息漏らすよ

漏れた吐息はやけに灰色で

直ぐに消えてなくなったよ

零れ落ちる滴 頬を伝う哀しみ

今蘇るもう戻れない後悔の日々

ぼんやりと灯る蛍光灯

見失う明日への方向

窓を開けてスッと息しよう

見えない明日におはよう

消えない苛立ちも

空回る優しさも

冷たく滲む夜も

この音に混じり

虚しさに寄り添う

闇の中に溶けてゆく

明日へと続く筈の地図

満ち欠ける月の光を借りて歩いてゆく

心の花瓶に水を絶やさないように

きっと届かない声で歌うよ

言の葉を枯らさないでね

どうせ消えてしまうなら

この命を抱き締めて

繰り返す過ちも

飲み込み辛い正しさも

過去に重ねた嘘も

この音に混じり

今だけかき消える

闇の中に溶けてゆく

明日へと続く筈の地図

満ち欠ける月の光を借りて歩いてゆく

闇の中に溶けてゆく

明日へと続く筈の地図

満ち欠ける月の光を借りて歩いてゆく

もし君が眼を瞑るなら

僕が君の眼になるよ

もし君が耳を塞ぐなら

僕が君の耳になるよ

もし君を見失っても

僕は見つけるよ明日への道導

闇の中に溶けてゆく

明日へと続く筈の地図

満ち欠ける月の光を借りて歩いてゆく

光の中に消えてゆく

思い描いていた明日の地図

満ち欠ける月の光を目掛け歩いてゆく

闇の中に溶けてゆく

闇の中に溶けてゆく