Familiar

家族になる日

穏やかな日差しがまっすぐ照らす

怖いものなんて無かった

誰かと比べれば歪だけど

扉の中私達だけのこの世界があった

いつしか並んで歩けなくて

繋がりすら壊して逃げだしたとしても

くしゃくしゃに丸めた思い出を紐解く度

私たちまた家族になった

体に流れる愛のその先だ

飾るほど綺麗じゃなくても

振り返れば光あれ

あなたの記憶がこぼれ落ちた日

重ねた日々が薄まるようで怖くなった

息を吸うように当たり前に愛すことが

時に縛り時に苦しめてしまったとしても

あなたの中の私達が消えても

わたしの中にあなたがいるから

固く結んだ赤い思い出を解く度

私たちまた家族になった

体に流れる愛のその先だ

暗闇で灯し続けた

私達にも光あれ

思い出話に花は咲かない

咲くのは今だけであれと願うけれど

車窓を眺めながら響くラジオの中で

いつでもあの頃に簡単に旅に出てしまう

赤い車の扉一枚先は誰も咎めない未知の世界だった

息苦しくて少し嫌いだったはずが

流れながれて今はこんなにも愛おしく思う場所だ

体に流れる愛のその先だ 光あれ