君影歌

目を閉じてごらん

聞こえてくるでしょう

星のささやき声が

さよならを乗せて

僕たちの今を駆ける列車

水溜り映る

君の笑顔が揺れて滲む

舌の上でまごついている

「ごめんね」も「ありがとう」も

本当はすべて君のもの

1秒ずつ散り染まってく桜のような思いをこの手の中にさらって

目を閉じてごらん

体中駆け巡る回る

思い出の足音

涙する夜は　下を向こう

足元の水面に星が光るから

君の真似事で

誂えた僕の優しさは

使い道もなく

今日までこの胸眠ってたんだよ

呟いたその本音も

見せなかったその涙も

僕はたしかに気づいていたのに

後ずさりしたこの両足を

言えなかった言葉を

今でも夢に見るから

泣かないで

君の涙は朝露だ

夜を超えた証

朝が来る前に

迎えにいくから

待っていて

わかっていたのにな

この日がくることなんて

未だに僕は

わからずやな愛を

抱えてどうしようもないの

目を閉じてごらん

聞こえてくるでしょう

君の名を呼ぶ声

僕らは生きている

がらくたみたいな思い出の数だけ

目を閉じてごらん

体中駆け巡る

思い出の足音

涙する夜は　下を向こう

足元の水面に星が光る

きっと僕も見てるから