放課後ラブストーリー

夕暮れに染まった教室で

「またね」と切り出したのは

僕よりもずっと健気で

愛しい笑顔の君だった

理由もなく会える日々はもう

多くないこと知ってるのに

自信なんか廊下のどこか

落としてしまった放課後

就職休みのエントランス

遠のく背中 知らずに見ていた

片想いの魔法にかけられたら

もう二度と君を忘れられないと思うよ

涙で揺れたあの小さな背中

週末の夢の奥底へ今溶けてゆく

 

例えば好きだと言ったら

君はどんな顔するんだろう

もう口も聞けないで

終わってしまうんだろうか

かじかむ指先をずっと

温めたって冷めてしまうから

その手と手重ね合わせ

ゼロから始めてみようよ

あの日初めて 呼んだ名前

あの感触は今も忘れないから

片想いの魔法は解けないまま

君と僕の距離だけを離していった

だけどねそんな空白も愛しい

思い出すたび辛いけれど

あの青い夏は

もう戻らないから

ずっと君の心の中

痛くない程に 爪跡残せたなら

片想いの魔法は解けていった

君はほほえみ僕に見せて

「またね」と言った

優しさは痛みに姿を変えて

これからも共に生きてゆく

夢に潜ってく

ずっと好きだよ