キスだけで

降りしきる雨 君の髪を濡らして

ただ生きてるだけのそんな暮らしで

小さな手 真っ直ぐな目 重ねた心音

見つけた小さな望みも 儚く散った

出会い方がどうとか価値観がどうとか

2人にはまだまだ早すぎたのかもな

本当は気付いてた俺が立ち止まったまま

君だけがどんどん大人になってた

煙越しに映った君の瞳には

そう、初めから俺の姿なんてのなかった

大きくなる雨の音 夜ももう明けそう

今夜はキスだけで そう言った

怖くて言わなかった『好き』の二文字

その言葉を探して辞書を引いたけど

2人の間にあったのはきっと埋まらない

わずかな『隙』それだけだった

街の中で君の香りを見つけるたびに

体温で溶けた冷たい布団や

掬い切れなかったあの日の涙たちが

うざいくらい鮮やかに俺に微笑んできた

最初からこうなるって分かってれば俺だってあんなことしてねぇよ

なんて言っても結局これないものねだりなんだよな、あぁみっともねぇよ

けどこれだけは言える出会わなければよかったなんてそんな考えはちっともねぇよ？

欲を言えばほんとはもっと俺が大人になってから出会いたかった

最後の夜はキスだけで

また会いたくなってしまうから

届かない思いに別れを告げようとしたのに

綺麗なままの2人でいて

雨はまだ止みそうにないから

バスタオルもまだ湿ったまま

最後の夜はキスだけで

また会いたくなってしまうから

届かない思いに別れを告げようとしたのに

綺麗なままの2人でいて

雨はまだ止みそうにないから

バスタオルもまだ湿ったまま