Last-Larry

あまりに綺麗すぎる写真だ

理想の家族の姿で

いつかの振り向かない影と夕暮れ

浮かんで消える

時計の針が進んだ今

解く事は出来ずに

癒えるまで 言えるまで

心は錆び付いたまま

数年ぶりね あなたはただ

細く 脆く 眠ってばかりで

最期は近く 決めないと今

目を覚ましたら

雨霧 交わすラストラリーは

昔と変わらない姿で

止まったその冷めた瞳に

私を映さずに言う

溶ける 胸に刺さる言の刃

聞きたくないから まだ

消えないで消さないで

苦しい記憶は

不器用 今ならそう思えた

でも許せなくて

どうせ 消えるなら 消えるなら

嫌いな人のままいて

鉛色した煙が上がった 思い残すまま ただ

鈍色をした記憶に残った アネモネの花を

餞に