Lirik
吐いた息裏庭に隠して
指弾の雨 回転灯のように
廻るHR
憂う目へ細く延びるリボンは
窓枠の外
伏した目に沿ったその涙を追って
白日から逃げ出した
金色の値札を降らす
細やかな微熱を奪う
黄砂に渦巻いた校庭
永遠じみた
学級裁判
なんてやめて二人 宵の国へ
尖った木の葉に気をつけてね
指の傷隠すように指切りしたまま
眼を閉じて
裏庭に咲いた花
まだ水をやるあなたに
幸せがあるように
種を蒔いてみる
写真機を砕く右手と
左手に並ぶコピーの
合間に浮かばれぬ身を
攫われないように
此岸に凭れて
帰らないで まだ冥し土へ
心の蝋燭絶やさないで
燐寸箱揺らしても音がするのなら
暖めて
どれだけ飾っても図っても
肺腑には届かないから
一つだけ差し込む光を放って
可惜夜の先で
夢が覚めても笑ってみせて
日陰の向日葵は特別でしょ？
赤い空溺れたら
ささやかな祈りで抱き締めて
あまい光だけ抱き寄せて
涙で歪んだ調律も
その雑音さえも生きた証
忘れられた旧校舎には影がふたつ
並んで咲いた
何よりも眩しい眼差しで
Written by: 由末イリ
