Another World

一人きりバランス失って

部屋の隅

冷たい毛布にくるまった

そしてまたクラゲみたくなって

見つけてと 体に光走らせ

漂った

心のどこかにできていた

自分の世界だけが愛おしかった

新聞さえもフィクション

もう一度この世を目で確かめたい

何度もゲームセットの長い笛吹こうとした

やるべき事が残っていると知っていた

思いつく言葉に耳を掛け合わせても

ループし続けるばかり

一向に実らない

ぼんやりと君がそこに立って

形がなく奥行きだけのある声

足の裏またとげが刺さって

立ち上がれず出口に見える

ドアに手が届かない

膨らみすぎて弾け飛んだ

頭の中の空洞なんて

所詮孤独な深層

ただ泳いでも水面へは辿り着かない

何度も上向こうとした

徐々に剥がれてく空

結局下ばかり向いていた

僕はカメレオンみたく

でも隠しきれずに

誰もが足早にどこか目指しては

広い宇宙に取り残されてく

起きる 食べる 出掛ける 帰る 食べる 眠る

目を開けてもまだ見えていて躱しきれない

ゲームセットの長い笛吹こうとした

行くべきトコがあるの解っていた

もっと上見上げたい

君の音受け止めたい

途切れがちでも僅かに感じてる

広い宇宙のこの小さな星に確かにある

ANOTHER WORLD