present

目を塞ぎたくなるまた来たこの日だ

一年で一番縁がない日

知らず知らず通り過ぎる

何気ない日常のはずだった

二度と来ないビッグチャンスが

今目の前を走り出す

LINEの中で語る君

今年は記念日になるかもな

あと少しで今年も終わる

忙しない十二月

目の前で微笑む姿に

見とれたままで動けないまま

降る雪が二人の距離を

無いものにして

白く染め上げてゆく

クリスマス

あと少しせめてもう少し

時間よ止まれと願うのに

手のひらに舞い降りた粉雪が

消えないようにギュッと

握りしめて

優しく包みこむ沈黙も

二人だけの一秒

華やかに着飾った

通り沿いお店の前

ニヤけた顔でサンタのおじさん

緊張気味の僕を冷やかすんだ

肩を並べ隣で笑う

こんな日が来るなんて

神様もたまにはやるねと

味方でいてくれて

ありがとう

目が合えば合う数の分だけ

君に恋をして

言葉に詰まる僕君が笑う

街ゆく人のはしゃいだ声も

届かないくらい君が好き

０時の鐘が鳴り響く頃に

彩り鮮やかにイルミネーション

最終電車まであと少し

なんでもいいから時よ止まれ

降る雪が二人の距離を

無いものにして

白く染め上げてゆく

クリスマス

あと少しせめてもう少し

時間よ止まれと願うのに

０時の鐘が鳴り響く頃に

雪空は星空に変わってく

短い季節に残る香り

来年は待ち侘びて

クリスマス