札束

積まれた時間はあぶくのように

溶けて消えていく何故だか

手を伸ばすよりも速くて僕は

哀しくなった 哀しくなったんだ

死際に手に入れた

数枚のタクシー代

何枚だ 何枚だ

明日また会えるかな

いや無理だな終わったから

なんまいだ なんまいだ

ベットした分はどうも

無くなっていくんだすっと

戻った分は今日まで

山積みだったのに

積まれた時間はあぶくのように

溶けて消えていく何故だか

手を伸ばすよりも速くて僕は

哀しくなった 哀しくなったんだ

手元に残ったのは

数枚ぶんだけの気持ちだ

難解だ 難解だ

隠してたものをちょっとだけ

曝け出してみてくれないか

赤く染まったプレゼント

開けるみたいに

中身は二つの札束

僕が明日を生きるための

きみの悪い置き土産

何かを諭すように

積まれた時間はあぶくのように

溶けて消えていく何故だか

手を伸ばすよりも速くて僕は

哀しくなった 哀しくなったんだ

ひりつくようなギャンブルに

あまりに心を費やして

空になったら諦めて

繰り返す 繰り返す