ビターチョコレート

結局のところ 何が言いたいのか もう

頭ん中は真っ黒なのに空っぽだった

真っ白なページ チョコレートの欠片

何もない僕にとっての全てだった

気を付けていけよ 部屋を出る君に言う

不意に二度と戻らないような気がして怖くなる

火をつけたタバコ 少しの引け目は

吐き出す煙と一緒に窓に消えていった

最後に信じるのは君がいいから

順番待ちの言葉と想いが溢れている

誰にも触れさせない 僕なりの愛の形

いつか終わることは 決まっているのでしょう

口付けの熱に触れ 君も同じだと安心した

照れる君の顔にまた恋をする

こんな僕にも分かっていることはある

人は遅かれ早かれ最後は一人で眠る

なのにどうして人は誰かを愛すのでしょう？

僕自身がそれを簡単に語れないことも

気が付けば巡る季節も 重ねた歳の分だけ

自分に何かを求めては また息苦しくなる

心に陽が当たらないまま 黴た背中を晒した

拭ってくれた君のことを僕は忘れはしないよ

誰もが一つずつ象れる 愛の形

混ざり合って時間をかけて育むの

ドラマチックじゃなくてごめんね

ただ一歩ずつ歩こうか

優しさを貰う度に僕は愛を知る

君に触れたい 理由は要らない

ただそれだけが全て

誰にも触れさせない 終わらない愛の中で

今この時よ永遠にと願う

口溶けるビターチョコ

ほろ苦く甘いキスの温もり

触れる手と手 伝わる温度

照れる君の顔にまた恋をする