炎の鎮魂歌

見知らぬ人が 捧げた祈りも知らずに

紅（くれない）の光は 消えていった

乾いた土に 情けの雨は届かず

遠い雲にのばす手が 掴むものはない

その手に触れたかった

声が聴きたかった

時を巻き戻したら

また逢えるでしょうか？

見果てぬ闇に ひび割れた刹那注ぎ

紅（くれない）に染まる光は命の炎

その志 燃え上がりて昇る

どこまでも高く やがて消えるまで

空に焼け跡 私もそこへ行こう

あなたが残した 炎を抱（いだ）いて

時を巻き戻しても

私は還れない

あなたが追い求めた

かつての未来には

その志 燃え上がりて昇る

幾年を経れば やがて消えていく

空に焦げ付く 夢の残骸たちを

私の記憶が 追い越してく

その志 燃え上がりて昇る

どこまでも高く きっと消えはしない

空に焼け跡 私もそこへ行こう

あなたが残した 炎を抱（いだ）いて