Fruit

春風に散った綿毛のように

どこに行っても自分らしくあってよ

仮想世界に載ったノイズはまた

どこかで声になった

必要のないものから消されて

鋼の意志を持っても

持たざるものへと

靴を揃えて

皆、鏡の中

夢に透かしたのはあの日の影だろう

姿のない亡霊や

汽笛のない号令も

温度のない口実に

槍を隠していたろう

降り止まない雨などない

実りある葛藤よ

何かを変える果実は

果てないだろう

隙間から落ちて　転がるほど

目の前が真っ暗になった

嘘をとらえたテレビの声

真実は拗れていった

答えられないものから消されて

続ける意志を持っても

持たざることへと

口を揃えて

皆、砂漠の中

水を枯らしたのに見えないつもりなの

姿のない亡霊や

汽笛のない号令も

温度のない口実に

槍を隠していたろう

降り止まない雨などない

実りある葛藤よ

何かを変える果実は

朽ちないだろう

耐えられないものから消されて

帰る家を持っても　待つ人なくても

苦労の果てに限りがないことを

続けるのはなぜなんだろう

春風に散った綿毛のように

どこに行っても自分らしくあってよ

仮想世界に載ったノイズはまた

どこかで声になった