非常口

砂時計を嵌め込んだあなたの括れが

臍から流れる 瓜色のラインが

冷たくあしらうみたいに

悲しく揺れるみたいに

仰々しく敷かれた真新しいシーツが

ただしく濃く

バジル散らしたネオンが

空騒ぎするみたいに

持て囃すみたいに

難解なフレーズを繰り返して

上下する眉を通り抜けたら

追えば如何すれど辿りくライム

きついアイシャドウ

クリームソーダを飲み干してんだ　もう

阿保な桜桃は殴り捨てるけど

ボンベ背負うのを忘れたみたいに

焦った君には全て無理だろう

あなたが笑った

呆れるほどに慎ましい僕を見捨てて

あなたが作る灰色の副流煙

冷たくあしらうみたいに

悲しく揺れるみたいに

難解なフェーズは僕に届かずに

あなたが更に眉を潜めたら

追えば如何すれど辿り着くミント

きついアイラインが空になった

クリムソーダのグラスと

唯一つの赤が僕を急かすけど

ボンベ背負うのを忘れたみたいに

焦った君には全て無理だろう

あなたが笑ってる

死んだつもりの僕でさえも

あなたの退屈をどうしてしおう

困り張っててる

風呂に栓をしたら僕は死ねると

そのくらいの気持ちで

さっきまで

僕はさっきまでそんな気持ちでいたくらいさ

ボンベ収背負うのを忘れたみたいに

焦った僕なら好きって言いたい

好きだって言いたい

むしろこのまま流れに任せて

全てをしてから好きって言いたい

言いてもいいかい