鱗粉

私の要望に応える気がない

曖昧な返事を積み重ねて

十月十日を数えたら

あなたの声も忘れてしまった

奔放なオンナを演じてた

その方が都合がよかったから

左奥棲む少女の嘆きが

聞こえない訳じゃない

気紛れに震えるコールに

高鳴る胸を隠せぬまま

それで私を愛したつもり？

交わす言葉もなく気も漫ろ

振りまくその粉に息ができなくなる

むせかえる タッタタラッタイェイエー

他の子達と同じように

ガラスケースに飾られては堪らないし

ポエムにされるのも嫌で

見えないように羽を閉じた

緑の中見ていた景色

キラリ光る朝露の中

包まれたままならば

知らずにいられた夢

風に吹かれ街に生きて

頼りのない闇に飲まれて

明るさに誘われ

ふらふらと宇宙を舞う

一人　ひとりきり

それで私を愛せたつもり？

品があるフリする君に問う

美しいその顔が理解できなくなる

狼狽える タッタタラッタイェイエー

そして私は夜に跨り

明日には毒に変わる蜜を吸う

このままどこまでも飛んでける気がする

気が触れる　タッタタラッタイェイエー