何があろうとも

なあ　今宵も月の満ち欠けを数え

気がつけばこんなところまで

いまをふらつくのは　今をうたっていないから

追い立てられるように　こぼした言葉も

喰らい尽くされぬように　対峙す言葉もまた

握って　握って　腹の底に据えた

怒りとは　ちがうなにか

にじって　にじって　勝ち負けのそのさきを

おしえている

何があろうと

何もなかろうと

たたかうさだめだよ

夜があけて　薄く目をひらけば

見えるだろう　しわの増えた手が

色づいた紅葉にこっそりと　願いをつぶやく

しゃがみこむ毎日に　己で支える日に

どうか晴れ渡る日の迎えが訪れるように

殺して　殺して　生まれた感情

逃すまいと包みこんで

見合って　にらんで　嫌になったとしても

まだだよ　そらすな　そらすな

何になろうとも

何にもなれずとも

たたかうさだめだよ

 

握って　握って　腹の底に据えた

怒りとは　ちがうなにか

にじって　にじって　勝ち負けのそのさきを

おしえている

何をしようとも

何もできずとも

たたかうさだめだよ