あまかける

ラジオの島唄 淡い潮風

人生に悔いなし と駆けぬけた

あなたが遺した 三線と歌うとき

ぼくらは 日だまりの夢を見る

ゆかいな思い出 道明かりにして

あなたは 先を行くのだろう

旅の幸せ 祈る 三線は

夕凪の向こうに 響くだろう

あなたの足跡の 遺る島で

涼風(しだかじ)に

なつかしい声を聴く

あのときの約束は ニライカナイで

また会う日まで

たんでぃがーたんでぃ

家族の写真 照れた横顔

つぼみ ほころぶ 南風

優しさ まとい あなたの三線は

今日も 命を祝っている

星のねむりを お土産にして

あなたは 扉を開くだろう

こころ重ねて ほほえむ 三線は

祈りを超えて 光るだろう

あなたの願いが 花咲く島で

つなぎゆく命を 喜ぼう

憧れを この宙(そら)に

ニライカナイへ

あまかける虹に

たんでぃがーたんでぃ

寄せては返す波に 洗われて

消えては満ちる月の光 浴びて

命どぅ宝 と歌う この島で

愛しい出会いに

たんでぃがーたんでぃ

海のかなたに 還る星のように

冬の底に 春が眠るように

ぬくもりは いつもここにあると

めぐる季節に

たんでぃがーたんでぃ

また会う日まで

たんでぃがーたんでぃ