歌词
[Verse 1]
白羽立つ部落の神狂ひ 諸行無常は万華鏡
てんてん手毬に蹴鞠を突き 結んで開き
お嫁にいらした 姉様に
よく似た其方の白きかんばせ しらだれる
[Verse 2]
世迷えや世迷え 夜に蛇の目
嫁入り行列 闇に真に 鬼眼の狂
歪な面の生絲をひく 誰が為に咲く晴れ姿
[Verse 3]
めんこい笑顔は 欺き剥ぎて
さ乱れ肌蹴た赤おべべ 宵雛乃舞
わいらわんさと 犇めき腕
抉開け見えた肉壺 咀嚼に啜る
[Verse 4]
春の弥生のこの佳き日は
[Verse 5]
灯りを点けましょ ぼんぼりに
お花を上げましょ 桃の花
淡き未熟な乳房さへ 抓み捻らせば悦をおき
[Verse 6]
手篭や手篭め 泣きじゃくれ
死者の参列 間に真に奇異なる喪
かぐわし薄桃の塩つかみ
誰が為めに哭 晴れ姿
[Verse 7]
めんこい笑顔は 欺き剥ぎて
さ乱れ肌蹴た赤おべべ 宵雛乃舞
わいらわんさと 犇めき腕
抉開け見えた肉壺 咀嚼に啜る
[Verse 8]
嗚咽にうがつ 喉奥深く
苔の生すは 飢餓の舌鼓
[Verse 9]
左右を排せば胎内を這ふ
紫班のうわばみがつんざく破瓜
[Verse 10]
宵 好い 善がれや 垂涎の蓄
引き付けひねり泡吹く白目 八百万蛆
宵 好い 善がれや 桃の花ひだ
血なまぐさき滑る八重咲き 曼珠沙華
[Verse 11]
泡煮えたった影絵の晩に
金切り裂ぱくはくれなゐ 縦一文字
泡吹くにえたった 弄る裂け目
取り出すはきらびやか生り 柔きの子壺
七歳の雛 もたらす供犠
Written by: 九条武政, 黒崎眞弥